CI/CD シリーズの新しい章へようこそ。ここでは、InterSystems テクノロジーと GitLab を使用したソフトウェア開発の様々な可能なアプローチを取り上げています。
今回も相互運用性について説明を続けますが、特に相互運用性デプロイの監視に焦点を当てます。 まだアラートをすべての相互運用性プロダクションにセットアップしていない場合は、それをセットアップしてエラーとプロダクションの状態についての一般的なアラートを取得できるようにしてください。
非活動タイムアウトは、すべての相互運用性ビジネスホストに共通する設定です。 ビジネスホストは、「Inactivity Timeout(非活動タイムアウト)」フィールドに指定された秒数以内にメッセージを受信しない場合に非アクティブステータスになります。 プロダクションの監視サービスはプロダクション内のビジネスサービスとビジネスオペレーションのステータスを定期的に確認し、非活動タイムアウト期間内にアクティビティがない場合にその項目を「非アクティブ」にマークします。
デフォルト値は 0(ゼロ)です。 この設定が 0
である場合、ビジネスホストはアイドル状態がどれほど続いても Inactive
にマークされることはありません。
これはアラートを生成し、構成されたアラートと合わせてプロダクションの問題に関するリアルタイム通知を可能にするため、非常に便利な設定です。 ビジネスホストがアイドル状態である場合、プロダクション、統合、またはネットワーク接続に調べる価値のある問題がある可能性があります。
ただし、ビジネスホストには一定時間の非活動タイムアウトを 1 つしか設定できないため、夜間、週末、休日などのトラフィックの少ない既知の期間中に不要なアラートを生成する可能性があります。
この記事では、動的な非活動タイムアウトを実装するためのいくつかのアプローチを説明します。 機能する例(現在ある顧客サイトの本番環境で実行しているもの)を紹介していはいますが、この記事は独自の動的な非活動タイムアウトの実装を構築するためのガイドラインを紹介することを目的としているため、ここに提案するソリューションを唯一の代替手法と見なさないようにしてください。
構想
相互運用性エンジンは、各ビジネスホストをサブスクリプトとして、最新のアクティビティのタイムスタンプを値として含む特殊な HostMonitor グローバルを維持しています。 非活動タイムアウトを使用する代わりに、このグローバルを監視し、HostMonitor の状態に基づいてアラートを生成することにします。 HostMonitor は、非活動タイムアウト値が設定されているかに関係なく維持されます。常にオンの状態です。
実装
まず初めに、以下のようにして HostMonitor グローバルを反復処理します。
Set tHost=""
For {
Set tHost=$$$OrderHostMonitor(tHost)
Quit:""=tHost
Set lastActivity = $$$GetHostMonitor(tHost,$$$eMonitorLastActivity)
}
監視サービスを作成するには、各ビジネスホストに対して以下のチェックを実行する必要があります。
- ビジネスホストが完全に動的非活動タイムアウトのスコープで管理されるかを決定します(たとえば、トラフィックの多い hl7 インターフェースには通常の非活動タイムアウトを適用できます)。
- ビジネスホストがスコープ内である場合、最後のアクティビティからの時間を計算する必要があります。
- 次に、非活動時間といくつかの条件(日中/夜間、曜日)に基づいて、アラートを送信するかを決定する必要があります。
- アラートレコードを送信する場合は、アラートを 2 回送信しないように、最後のアクティビティの時間を記録する必要があります。
すると、コードは以下のようになります。
Set tHost=""
For {
Set tHost=$$$OrderHostMonitor(tHost)
Quit:""=tHost
Continue:'..InScope(tHost)
Set lastActivity = $$$GetHostMonitor(tHost,$$$eMonitorLastActivity)
Set tDiff = $$$timeDiff($$$timeUTC, lastActivity)
Set tTimeout = ..GetTimeout(tDayTimeout)
If (tDiff > tTimeout) && ((lastActivityReported="") || ($system.SQL.DATEDIFF("s",lastActivityReported,lastActivity)>0)) {
Set tText = $$$FormatText("InactivityTimeoutAlert: Inactivity timeout of '%1' seconds exceeded for host '%2'", +$fn(tDiff,,0), tHost)
Do ..SendAlert(##class(Ens.AlertRequest).%New($LB(tHost, tText)))
Set $$$EnsJobLocal("LastActivity", tHost) = lastActivity
}
}
カスタムロジックを実際に格納している InScope
と GetTimeout
メソッドを実装したら、完了です。
この例では、日中のタイムアウト(Day Timeout、これはビジネスホストごとに異なる可能性がありますが、デフォルト値があります)と夜間のタイムアウト(Night Timeout、追跡されているすべてのビジネスホストに共通)があるため、ユーザーは以下の設定を指定する必要があります。
- スコープ: ビジネスホスト名(または名前の一部)とそれぞれのカスタムの DayTimeout 値を組み合わせた、行あたり 1 つのリスト。 スコープ内のビジネスホストのみが追跡されます(少なくとも 1 つのスコープに対して $find(host, scope) 条件を満たす必要があります)。 すべてのビジネスホストを監視する場合は空白のままにします。 例:
OperationA=120
- DayStart: 00:00:00 からの秒。日中はこの後に開始します。 DayEnd より少ない数値である必要があります。 すなわち、 06:00:00 AM は 6*3600 = 21600 となります。
- DayEnd: 00:00:00 からの秒。日中はこの後に終了します。 DayStart より大きな数値である必要があります。 すなわち、 08:00:00 PM は (12+8)*3600 = 72000 となります。
- DayTimeout: 日中にアラートを発生させるための秒単位のデフォルトのタイムアウト値。
- NightTimeout: 夜間にアラートを発生させるための秒単位のタイムアウト値。
- WeekendDays: 週末と見なされる曜日。 カンマ区切りです。 週末の場合、NightTimeout が 1 日 24 時間適用されます。 例: 1,7。日付の DayOfWeek 値は、
$SYSTEM.SQL.Functions.DAYOFWEEK(date-expression)
を実行してチェックします。 デフォルトでは、返される値は以下の曜日を表します: 1 — 日曜日、2 — 月曜日、3 — 火曜日、4 — 水曜日、5 — 木曜日、6 — 金曜日、7 — 土曜日。
完全なコードを確認できますか、特に興味深い点はないと思います。 単に InScope と GetTimeout メソッドを実装しているだけです。 他の基準を使用して、InScope と GetTimeout メソッドを必要に応じて調整できます。
問題
言及する問題は 2 つあります。
- 非アクティブビジネスホストには黄色いアイコンがない(ホストの非活動タイムアウト設定値がゼロであるため)。
- Out-of-host 設定 - 開発者は新しいビジネスホストを追加するたびにこのカスタム監視サービスを更新して、動的な非活動タイムアウトを使用することを覚えておく必要があります。
代替手法
上記のソリューションを実装する前に、以下のアプローチを探りました。
- 日中/夜間が開始するときに
InactivityTimeout
設定を変更するビジネスサービスを作成する。 当初、この方法で進もうと考えましたが、主に、InactivityTimeout
設定を変更するたびに影響のあるすべてのビジネスホストを再起動しなければならないなど、多数の問題に遭遇しました。 - カスタムアラートプロセッサーに、夜間の
InactivityTimeout
である場合にアラートを送信する代わりにアラートを抑止するというツールを追加する。Ens.MonitorServoce
からの非活動アラートが LastActivity を更新するため、カスタムアラートプロセッサーからは「実際の」最終アクティビティタイムスタンプを取得する方法がわかりません(Ens.MessageHeader
をクエリする以外で)。 また「夜間」である場合、ホストの状態を OK に戻し、まだ夜間のInactivityTimeout
でなければアラートを抑止します。 Ens.MonitorService
を拡張する。これは、OnMonitor コールバック以外は可能に思えませんでしたが、他の目的には役立ちます。
まとめ
必ずアラートをすべての相互運用性プロダクションにセットアップして、エラーやプロダクションの状態についての一般的なアラートを取得します。 静的な非活動タイムアウトで十分でなければ、動的な実装を簡単に作成できます。